100年後の地球

 

〜気温がさらに上昇し、海面水位も上昇〜

 

世界平均気温の上昇は、21世紀末までに、環境の保全と経済の発展が地球規模で両立す る社会(最も気温上昇の小さい B1 シナリオ)では約 1.8 °C(1.1 ~ 2.9 °C)、化石エネルギー 源を重視しつつ高い経済成長を実現する社会(最も気温上昇の大きい A1FI シナリオ)では 約 4.0 °C(2.4 ~ 6.4 °C)と予測されています。そして今後約 20 年間は、シナリオの違いに 関係なく、0.4°C気温が上昇すると予測されています。
また、世界平均海面水位は、21 世紀末までに、B1 シナリオでは 0.18 ~ 0.38m、A1FI シ ナリオでは 0.26 ~ 0.59m、上昇すると予測されています。

 

北極海の氷が2100年までに消滅する可能性も〜

 

1978年以降、北極の年平均海氷面積は10年当たり2.7%減少し、特に夏季には7.4%減少
していることが明らかになっています。このままのペースだと2050年代には夏季の海氷面 積は現在の半分以下になり、 ◎北極海の近年の海氷範囲と2050年代の予測 今世紀末には全く失われて
 しまう可能性があります。ま た、2006 年と 2007 年の夏には北極の海氷面積が観測史上最小を記録したため、夏季の海氷は約20年後にすべて消滅する可能性があるという報告もあります。